qr_5zの日記

私の日記、そして発信したいことを記しています。

初めて赤ちゃんを見た日

検査薬を使用した日のことは、先日のブログに書きましたが、今回はその後に病院に行って初めて子供を見た日のことを書きたいと思います。

 

検査薬を使用したのがちょうどGW中で、病院が開いていませんでした。

でもGW明けすぐに病院にいく勇気は出なくて、結局検査薬を使用した10日後、やっと彼と一緒にずっと通っていた婦人科に行くことにしました。

 

ずっとドキドキしていました。

赤ちゃんを見れる嬉しさと、今後のことを決断しなければいけないつらさと、色々な感情がめちゃくちゃでした。

病院に行くのにあんなに緊張したのは人生で初めてでした。

 

病院に着いて受付後すぐに診察室に呼ばれて、そのまま内診室へ移動。

そして経膣エコーで「子宮内にちゃんと妊娠してるね」「これが赤ちゃんね」

胎嚢もちゃんと確認できて、これが自分の赤ちゃんか。と思いました。

 

その時すぐ先生に「産む?産まない?」と聞かれて、私は「産まないです。」と即答

赤ちゃんが映る画面を見ながらそう言いました。

思った以上にあっさりと、涙も出ませんでした。

すごく薄情な人間なんじゃないかと、自分で自分がとても怖かったです。

実感があまりなかったのもあるかなとは思いますが、あの感情はあの時以外味わったことのないものでした。とても不思議な、言葉では表すのが難しい感情でした。

 

その後、診察室で先生とお話。

数ヶ月前まで飲んでいたピルをやめたことについて、「なんでやめたの?続けないといけないでしょ。じゃないとこんなことになるのよ。」と言われました。

飲むのをやめるとこうなるかもしれないことはわかっていました。だけど、大学生のバイト代では厳しいところもあってやめてしまったこと、今さらながらすごく後悔しました。

 

「ごめんなさい。」

一言だけ謝ったのは覚えています。

これが誰に対して、何に対しての謝罪の言葉だったのかはわからないです。

でも、謝らなきゃ。って思いました。

 

 

その後は先生に別の病院へ紹介状を書いてもらい、中絶するならはやめに受診しなさいと言われて、病室を出ました。

待合室で再び名前を呼ばれるのを待つ間、周りにいる患者さんからの目が異様なくらい気になったことを覚えています。

誰も私のことを見ているわけないのに、すごく視線を感じた気持ちになって、すごく後ろめたい感情でした。

 

帰りの車では、彼の顔を見てホッとして涙が出てきました。自分と彼氏の無責任な行動でできてしまった赤ちゃん。私のお腹にせっかくきてくれた赤ちゃん。

先生の前で「この子は殺します」と宣言した私。

あんなにあっさりと、何の戸惑いもなく発言できてしまった自分が本当に嫌でした。

そのことが悔しくて、悲しくて、怖くて、助手席で涙が止まりませんでした。

 

妊娠がわかってすぐ、彼と相談して中絶の方向で話は進んでいました。

だけど私は産みたいと心の何処かでは常に思っていました。つわりがあまりなかったとは言え、日々変わっていく体調は、自分が妊娠しているという実感が湧いてきますし、中絶した、子供を殺してしまった私が言えた立場ではないのかもしれないですが、子供は本当に愛おしくてたまらなかったです。

バイト中も、家事をしていても、いつでも私はこの子のママなんだ。と思っていました。ママになったんだ。それは本当に嬉しかったです。

 

エコーで自分の赤ちゃんを見た時、まだ点みたいで人の形もしてない、なのに愛おしいって思ったんです。

結果的には中絶を選んだ私ですが、今でも私の意思さえハッキリしていれば、産んで育てられたんじゃないかと思います。

毎日、手術から2ヶ月弱経ちますが、未だにそんな後悔ばかりです。

 

 

 

私は中絶をした無責任な母親です。

子供が愛しい、可愛いと思ったはずなのに、先生の前では冷たく「産まないです」と言い放った。

こんなことを言ったにも関わらず、産みたかったなんて本当に無責任極まりないです。

後悔してもしきれないです。

本当に赤ちゃんにごめんね以外に言葉が見つからないです。

 

また長くなってしまいましたが、最後まで見てくださりありがとうございます。

一つの命。心臓を動かしていた私の子供。

その子を初めてエコーで見た日は本当に忘れられない日になりました。

 

あの子はなぜ、こんな私を選んできてくれたんでしょう。考えてもわからないままです。

 

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