生理がこない不安
こんにちは。
相談窓口を運営しているりりです🌷
相談窓口を設置して1年以上が経ちました。
毎日男女問わずたくさんの方から相談が届きます。
その中でも特に多いのは「生理がこないことについて」「妊娠しているかどうか」の質問です。
女性ははじめて生理が来てから何十年も、毎月、1週間近く続く出血と腹痛、腰痛、頭痛、吐き気などと付き合って生きていかなければいけません。全世界の女性がそうです。
でも生理がこないことって、気軽に友達に相談できることでもないんですよね。
同じ性別の友達にでも、なんとなく話しづらい。
だけど、生理予定日から数日遅れるだけで、妊娠したかもしれないという不安を抱え、「生理 こない 妊娠」「妊娠初期症状」などとネットで検索して、さらに悩まなければいけない。
不安でも、いつも通りを装って生活しなければいけない。
でも誰にも言えない。
すごく孤独だな、と思います。
“性行為しなければいいだけじゃん”
“産めるようになるまでしなければいいよ”
それも正論です。
でも、そうとはいかないのも現実じゃないですか?
私は性行為って、男女のコミュニケーションを取る上での大切な手段だと思います。
カップルでも、そうでない関係の人とでも、ひとつのコミュニケーションの手段として必要なものだと思います。
だからこそ、妊娠を望まないなら避妊は徹底しなければいけないと思います。
そんな中でも生理の遅れって起きるんですよね。
よくあること、なのかもしれないけど誰にも言えなくて不安で押し潰されそうになる。
そんなときに頼れるのが私でありたいと思います。
窓口見つけたし、話してみよう。
聞いてもらえて楽になりました。
そう思ってもらえるといいなと思っています。
最近はフォームよりもDMでの相談が増えてきました。
こんな私を見つけて、相談しようと思ってくださる方がこんなにもいるのかと少し嬉しい気持ちと同時に、悩んでいる人がこんなに多い現状も実感しています。
私も時間がある時にできるだけはやく返信ができるよう心がけていますが、アルバイトや学業の合間にしかお返事ができません。
あくまでもボランティア活動であることをご理解ください。
今後もたくさんの方の相談に乗れるよう、改善や新しいことを始めていきたいと思っています。
現時点ではまだ構想段階ですが、フォームをGoogle formから、より使いやすい形に移行できればと考えています。
また、Instagramのアカウントも作成しているので、顔出しはできませんがインスタライブなどを活用して、リアルタイムでみなさまの相談に口頭でお答えできるようにできれば、などと考えたりもしています。
文章で答えるよりはやくお返事できるかな、と考えています🤔💬
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これからもより良い活動に、そしてより皆さまに気軽に相談していただけるようにしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
今は台風も近づいていたりして、変な天気の日も多いですが、お身体に気をつけてお過ごしくださいね。
2022年1月5日
今日は私の赤ちゃんの予定日です。
もしかしたらもう産まれていたかもしれませんし、まだお腹の中にいたかもしれません。
この日が来るのは本当に怖かった。
私が生きていていいのかな、予定日が来たら死んでしまうんじゃないか。
色々考えました。
だけど、今の私にできることは、本当にあの子のことを忘れずに強く幸せに生きていくことなんだと言い聞かせています。
三が日は親戚の集まりに行っていました。
すると少し遠い親戚のお姉さんが妊娠中で、春に赤ちゃんが産まれるそうだと聞きました。
私は家族、親戚誰にも妊娠したことも中絶したことも伝えていないので、あの場で後ろめたく悲しい気持ちになったのは私だけだったと思います。
祖母も「いつか貴女が結婚して、ひ孫が産まれたら、この家ももっと賑やかになるね。それを楽しみに長生きしなきゃ」と嬉しそうに話していました。
そうだよね、見たいよね。ひ孫
もしかしたら今年のお正月は、彼と一緒に祖母に会って、家族だって増えていたかもしれません。
その現実が苦しかったし、悲しかった。
中絶してからは、たらればばかり考えてしまっていて現実から目を背けてしまっていたのかなと思ったりもします。
もしかしたらこうだったのかも。妊娠継続できていれば、もっと幸せだったのかも。
そんなことばかり考えていたらあっという間に予定日当日になりました。
私と彼は新年を迎えておめでとうと親戚に囲まれて笑っているけど、あの子はいない。
あの子がどんなものを好きになって、どんな風に笑って、話して、どのように成長していくのか、見届けられる親でありたかったです。
産んであげられなくてごめんなさい。
本当にごめんなさい。
わがままかもしれないけど、私たちのことを見守ってくれていたら嬉しいです。
大好きです。
2021年、
今日で2021年も終わりですね。
みなさんはどのような一年でしたか?
素敵な年になったでしょうか。
私はやはり5月の中絶が本当に人生を大きく変えたなと感じます。
妊娠を継続していたら、あの子はあと5日ほどで生まれてくるはずでした。
予定日まであと5日。
私と彼だけが年を越す。
親戚との集まり、どんな気持ちになるのか今からとても不安です。
もうあの子には会えないし、あの子は帰ってきません。だけどあれから半年以上、会いたいなという気持ちは常にありましたし、あの子のことを忘れた日はありません。
予定日が近づくにつれて精神的に不安定な日々が続いていて、体調を崩したりもしていました。
外で妊婦さんや赤ちゃん、家族連れを見るだけで目を背けてしまう自分が本当にいやでした。
電車でも優先席の近くには乗れなくなりました。
でもそんなのあの子の痛みに比べたらきっとすごく小さいものだと思います。
本当に本当に無責任な母親です。
あの子には申し訳ない気持ちしかありません。
あの子に会いたいし、一緒に生きたかったなと。
あの子のがどんな風に成長するのか、見届けたかったです。
この後悔は死ぬまでずっと、失くさないようにしていかなければいけないなと。
その気持ちと共に生きることが私にできることなのかなと思います。
こればかりは正解がないですし、考えることをやめてはいけないなと思いますね。
ただ、中絶手術を受けたからこそ自分の中での命に対する考え方、向き合い方、日本の性教育の不十分さ、同じ経験をされた方の多さ、色々なことに気がつき、色々なことを学び、やりたいこと、考えたいこと、実現したいことがとても増えたなと思います。
そしてこの活動を通して、巡り合ったみなさんの中には同じ経験をされた方も多くいらっしゃいます。
「中絶を迷っています」と相談してくださった方が最終的には出産することを決めて、妊娠を継続されている方もいらっしゃいます。
そのような方々とは、同い年の子を持つ親として巡り合う運命があったかもしれません。
そう考えると、このような活動を通して知り合った方には何かご縁と言いますが、勝手ではありますが私はそう思っています。
この活動を始めて半年以上経って、400件ほどの相談を受けてきました。
毎日たくさんの方が誰にも言えない悩みを抱えていて、それを私に打ち明けてくれる。
あなたに相談してよかったです。救われました。ありがとうございます。そのみなさんの言葉が本当に嬉しいです。
この活動のやりがいはそれに尽きるなと個人的には思います。
みなさんの不安な気持ちや孤独な気持ちが少しでも楽になればいいな、私の経験を活かして何か発信できたら良いな。
そんな些細なきっかけで彼と始めたこの活動でした。
この人になら話してみよう。
相談してみよう。
経験談を聞いてみよう。
そんな風に気軽に相談できる場の作成ができていたら何よりだなと思っています。
私を見つけてくださり、相談してくださり、本当にありがとうございます。
来年も私なりに、もっともっと勉強して、より良い活動に繋げていけたらと思っています。
2022年にはなにか新しいことができればなと考えています。目標を持ってさらにこの活動を頑張っていきたいなと思います。
本年はありがとうございました。
2022年もよろしくお願いいたします。
中絶-2
前回のブログはこちらから。
手術前日。
帰宅してから彼が帰ってくるまでひとりの時間はすごく長く感じました。
彼の帰宅と同時にまた泣きながら話し合い。
私はやっぱり産みたい気持ちはある。
だけど幸せにしてあげられないと思う。
自分が親にしてもらったように、子供を育てられる自信がない。
もう、手術受けるしかないかもと思ってる。
そう伝えました。
そのあと彼は「産む?育てる?俺は今から就活して、もう院に行くのも諦めるよ。りりがそうしたいなら、俺は支えるし、一緒にいるって決めたから」
まさか彼からそんな風に言われると思っていなくて正直すごく驚きました。
散々産みたいと言い続けた私。
中絶した方がいいと思うと最初に言った彼。
だけどこの1ヶ月、彼は考え抜いた結果、育てる決意を固めてきたんです。
だけどその時私は「ありがとう、一緒に頑張りたい。」とは言えませんでした。
あんなに産みたいと思っていたのに、いざ彼にそう言われると、すごく怖くなってしまいました。
友人や親戚、ご近所さんから向けられる目、両親へ話すこと、いろいろなことへの不安が一気に押し寄せてきました。
これまではただ赤ちゃんが愛おしくて、産みたい。そう思っていただけで、彼といざ「育てる」となった時、彼からその言葉が出てきた時、全てが怖くて、不安で、頷くことができませんでした。
最終的に、私が決意を固めることができず、病院に向かわなければいけない時間に、
タイムリミットになってしまいました。
ごめんね、手術を受けよう。
そう言った私の手を握って、彼は「わかった。ごめんね」と言いました。
なんで彼が謝ったのかはわかりません。
そしてこの時の彼の悲しそうな顔は、一生忘れないと思います。
最終的には、私の決意が固まらず、手術を受けることになってしまいました。
彼の運転で前処置のために産婦人科へ。
車内の空気は重く、二人とも何も話さず、病院へ向かいました。
病院へ着くと、もう患者さんは誰もおらず私ひとりでした。先生から同意書を渡され、説明を受け、最終的な意思確認をされ、内診台の上で前処置をしました。
痛みは全然なかったのですが、赤ちゃんとの別れが近づいていることが本当につらく、ずっと泣いていました。
帰宅してからは、彼と赤ちゃんと私、3人で過ごす最後の夜だったので、たくさん赤ちゃんに話しかけて、テレビを見て過ごしました。
結局その日はあまり眠れませんでした。
朝起きて、同意書へサインを。
私の場合、婚姻関係にない相手との子供なのであれば相手のサインは必要なかったのですが、彼が「これは2人の子供のことで、もちろん俺の責任でもあるから書かせてくれ」と言ってくれたので、きちんと名前と印鑑を押してもらいました。
それからは着替えて、車に乗って、彼と他愛のない話をして、刻一刻と近づく赤ちゃんとの別れにすごく胸が痛かったです。
運転中の彼は私よりも先に泣いていました。
自分の夢は諦めて、働く覚悟までしてくれた彼。
それなのに中絶する結果になってしまって、彼の涙を見ると本当に彼にも、赤ちゃんにも申し訳ない気待ちでいっぱいでした。
彼に見送られて病院に着いて、受付を済ませると、いつもと違う部屋に通されました。
ここで待つように伝えられてからしばらくすると、名前が呼ばれて診察室へ入りました。
同意書を渡して、内診台へ
そのまま手術は始まりました。
部分麻酔なのでもちろん意識はあります。
痛みももちろんありましたが、それ以上に赤ちゃんの命がここで自分の体からなくなることが怖くて、申し訳なくて、涙が止まりませんでした。
今でも手術の器具の音、見える天井、光、先生と看護師さんの声、何もかも鮮明に思い出すことができます。フラッシュバックもしてきます。あの時の感情と光景は、きっと一生忘れることがないと思います。
手術が終わってから、エコーでお腹の中を見せてもらいました。もちろん赤ちゃんはいませんでした。申し訳なくて、ただただ泣いていました。
隣のベッドに移ってからどれくらいそうしていたかわかりません。診察にくる妊婦さんの話し声、赤ちゃんの心音、そんな音を聞きながらただ時間が過ぎるのを待ちました。
これで終わった。
私と彼の赤ちゃんはいなくなった。
親になる覚悟ができなかった私。
それなのに、赤ちゃんを抱っこしたかったし、会いたかった。
こんなに呆気なく、一瞬で、私は子供の命を奪った人になってしまいました。
あの日のことは忘れてはいけないし、忘れられないと思います。
あれから病院で検査をする時、内診台に上がると自然と涙が出てきます。
ここで、この場所であの子は命を奪われたんだなと。私のせいで産まれてくることができなかったんだと、考えてしまいます。
中絶後、後悔ばかり押し寄せてきます。
特に25日。赤ちゃんの命日が近づくと色々なことを考えてしまいます。
妊娠継続していれば、あと70日ほどであの子に会えました。
もうすっかり大きくなっていた頃です。
どんな風に泣いて、
どんな声で笑って、
どんなものを好きになって、
どんな風に動いて、
どんなものを嫌って、
どんな風に成長して、
どんな大人になったのか
知る術はないのに色々考えてしまいます。
手術が終わってから、たまに夢に出てくる子供は女の子でした。
もしかしたらあの子は女の子だったのかな、なんて考えます。
長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。
ここまで詳細に中絶のことを書いて、読んでくれる人なんているのかな?なんて思ったりしますが、私はこれを残しておきたいなとなんとなく思ったので、書いてみました。
中絶経験者の方には、何か思い出させてしまっていたら、申し訳ないなと思います。すみません。
ただ、これを読んで「中絶ってこんなものなんだ」と新たに知ってくれる人がひとりでもいたら良いなと思います。
学生時代、保健の授業の中で中絶の映像を見せられたことがあります。
子宮の中に器具を入れて、赤ちゃんを掻き出す。
とてもとても惨い映像でした。
先生は中絶は悪いこと、してはいけない。避妊をきちんとしろ、と指導しました。
その映像を見た後、感想を書けという課題に私は「怖いと思った。可哀想だった」そう書いて提出しました。
それから数年後、自分の体に全く同じ器具を入れられて、全く同じ手術が行われました。
中絶は悪なのか?その選択を取ることはいけないことなのか?避妊についてきちんと指導できているのか?
今となってはあの性教育の意味を考えさせられます。
当事者にならないと分からないことってたくさんあるなと感じます。
それをどうにか、中絶手術を知らない人に伝えていきたいと個人的には思っています。
子供ができたのなら産めよ、育てろよ
そう思われるのもわかります。
その意見が間違いであるとは全く思いません。
だけど、できるならそうしたかった。と思います。
できないなら避妊しろ
そうです、間違いないです。
だけど100%の避妊なんて存在しません。
コンドームをつけて性行為をしている。
ピルを飲んでいる。
アフターピルを服用した。
だから妊娠しない、なんてことはありません。
男性にも女性にも共通して言えるのは、あなたも性行為をしている以上、妊娠する可能性は誰にでも存在するということ。
妊娠なんて、と思わないでほしいです。
いつあなたに「産むか、中絶するか」の選択が迫られる時がくるかはわからないのです。
だから、妊娠を望まないうちは避妊をきちんとしてもらえたらなと勝手ながら思っています。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
中絶-1
今回は私が最終的に中絶を決めた理由などなど、少し深掘りして書けたらなと思います。
時系列を整理すると
2021年5月4日 妊娠検査薬陽性
2021年5月13日 レディースクリニック受診
2021年5月24日 紹介先の産婦人科受診、前処置
2021年5月25日 手術
このような流れでした。
5/13にエコーで初めて赤ちゃんを見て、先生に中絶します。と伝えて紹介状を書いてもらったものの、なかなか中絶に踏み切れず、産婦人科の受診に1週間以上かかってしまいました。
彼とも何度も何度も話し合いました。
はやく病院に行かないと、手術が先延ばしにされるだけ。それもわかっていました。
だけど、どうしても赤ちゃんと離れることが怖くて、つらくて、現実に向き合いたくなくて、なかなか産婦人科に行くことができませんでした。
今日病院行くね。と彼に伝えても、結局行くことができないことが何度もありました。
ついに5/24
彼は予定があり夕方まで帰宅しません。私もやっと行かなきゃと決意をし、ひとり電車に乗りついに産婦人科を受診しました。
受付で紹介状を渡し、問診票と尿検査用カップを受けとりました。
自分の名前、妊娠の有無、その次に『妊娠継続希望・中絶希望』のチェック欄がありました。
私はその欄に印をつけることができませんでした。
手が震えて上手く字も書けない。
そんな状態でした。
なかなか問診票を持ってこない私に受付の方が「大丈夫ですか?空欄でも大丈夫ですよ。先生と相談してみましょう」と声をかけてくださって、問診票を出すことができました。
お腹の大きいお母さんと同じ待合室
母子手帳をもつお母さんの隣に私
すごくつらい空間だったなと思います。
私はこのお母さん達とは違う。
私はお母さん失格。
人間として何か欠落してるのかも。
色んなことを考えながら名前が呼ばれるのを待ちました。
診察室に入ると、男性の先生、女性の看護師さんがいました。
まず紹介状を確認して、内診室へ移動。
約10日振りに赤ちゃんを見ました。
やっぱり愛おしく思えました。
その場でエコー写真を印刷して下さって、手渡して下さりました。
「これね、あなたの赤ちゃんよ」
初めてエコー写真をもらいました。
すごく嬉しかったです。
まだ1センチくらいしかない命
心臓が動いてるんです。
愛おしくて仕方なかったです。
内診が終わって、先生から「中絶希望?継続希望?」と聞かれて、まだ決断できていないことを伝えました。
すると「それ決めてから来ないとダメ。何もできないじゃん。」と言われました。
たしかにそうなんです。わかっていました。
決断できていないままに受診した私も悪いと思います。
だけどそんな言い方されたことに驚いてしまいました。怒られてるって思いました。
しばらく悩みましたが、もう後戻りできない。決めなきゃ。という焦りが凄くて、「すみません。中絶します。」と伝えました。
「わかりました。今夜と明日は空いてますか?」と先生に聞かれたので、
「空いてます。」と伝えました。
「そしたら今夜前処置、明日手術で。もう7週だし、はやめにしないとあなたにも負担がありますので」
え?今夜?明日?
理解がどうしてもどうしても追いつかなくて、返事ができませんでした。
いいですね?の先生の確認に「はい」としか答えられませんでした。
そんなにはやく赤ちゃんとの別れが来るなんて、ただでさえ受け入れるのに時間がかかるのに、心の準備も何もできていないし、彼にも何も伝えられていないのに。大丈夫?本当に?
すごく気が動転していたなと思います。
今でもここで、もっと先にしてください。時間をください。とちゃんと言えていればよかったなと思います。後悔しています。
赤ちゃんとの別れについて考える時間が欲しかった。彼と再度話し合う時間が、向き合う時間が、欲しかったです。
結果は同じだったかもしれませんが、もっと時間があればと今でも思ってしまいます。
その後、採血の時看護師さんと2人でお話する時間をいただきました。
その時に泣いている私に対して
「まだお互い学生さんなの?人生って思ったよりどうにでもなるからね。もう一度よく考えてみて。私はあなたたちの事情は何も知らないんだけどね。中絶に来るお母さんはいるけど、後悔するなら中絶は選択しないほうがいいよ。今夜までならキャンセルできるから、もう一度よく考えてみてね」
泣きながらそんな話をして下さりました。
涙が止まらなかったです。
誰かに相談できれば、両親に助けを求められたら、何か変わるかもしれない。
この時は本当にそう思っていました。
それくらい、明日が、夜が、きてほしくなかったです。
今でもこの看護師さんの言葉を思い出すだけで涙が出てきます。
病院からの帰り道、エコー写真を握りしめながら彼に電話をして、明日手術になったからと伝えると彼も驚いていました。
夕方に帰るからまた話し合おう。
そう言って電話は切れました。
気持ちの整理ができず、帰りの電車でもずっと泣いていました。帰宅してからもエコー写真を見ながら泣き続けていました。
少し長くなってしまったのでこの続きはまた書きます。
この日のことは鮮明に覚えていて、ふと思い出すとつらくて悲しい気持ちになります。
今でも涙が出てきます。
赤ちゃんはこの日の私を見てどう思うだろう。
看護師さんに後悔しないように、と言われたのに、今でも後悔ばかりです。
この選択は正しかったのかわからなくなります。
そして看護師さんは、私にとって初めて「この子を産んでいい」と言ってくれた人だった気がします。
勘違いというか、思い込みかもしれませんが、それがすごくすごく嬉しかったです。
この子は誰にも知られずに、望まれずに、消えてしまうんだ。と思っていた私にとって、初めて産んでいいと、赤ちゃんの存在を認めてくれて、産まれることを望んでくれた人だと思いました。
大袈裟かもしれませんが、孤独でつらかった私にとっては本当に嬉しく、大きな出来事だったと感じます。
先生は無愛想な人で少し怖かったのですが、この看護師さんのいる、この病院を選んでよかったと私は心から思いました。
またまた長くなってしまいすみません。
拙い文章をここまで読んでくださりありがとうございます。
赤ちゃんと過ごした日々。
お久しぶりです。りりです。
長い間更新できていなかったのですが、今日は時間があったので久しぶりにブログを書きました。
今日は、妊娠継続していれば、赤ちゃんが7ヶ月になった日みたいです。
そんなこともあり、今日は色々振り返りながら、病院で赤ちゃんを初めて見た日からの私の生活について書かせていただこうかと思います。
私の妊娠がわかったのは5月頭。
手術を受けたのは5月末。
この1ヶ月は辛くもありました。
だけど、本当に赤ちゃんが愛おしくて、私はお母さんなんだ。とお腹を触ると感じられて、強くいられた1ヶ月だだったと思います。
彼も、りりちゃんのお腹には赤ちゃんがいるからね。とバイトの送り迎えや家事のお手伝い、本当にたくさん気遣ってくれました。
この人となら、産んだ後もきっと育てられる。
パパとママになれる
と思っていました。
妊娠がわかってすぐは産みたい、産みたい。絶対この子のママになりたい。
それしか思っていませんでした。
少しはやかったけど、きっと私はママになって、この子と彼と一緒に生きていくんだと思っていました。
だけど、もちろん彼の将来もあって、それを考えると結婚してこの子を産むことが本当に二人と赤ちゃんの幸せなのか?と悩んでいました。
彼には大学院に進学して、いつか海外で仕事がしたい。という夢がありました。
それは私もわかっていたし、応援したいと誰よりも思っていました。
2ヶ月後には院試も控えているタイミングでの妊娠発覚でした。
私もこれからはじまる就職活動に向けて、色々準備を済ませた矢先の妊娠発覚。
本当に本当に何度も何度も「あと一年遅ければ」と考えました。
自分たちの招いた出来事なのに、今じゃなければ。
そんなたらればばかり考えていました。
夜になると赤ちゃんと自分たちのこれからを考えて本当に悲しくて眠れないことも多かったです。
誰にも言えない妊娠。孤独感。
精神的に不安定でいつも泣いていました。
彼が眠っている隣で突然泣き出したりもしてました。そのせいで彼を起こしてしまったり、それに対しても申し訳ない気持ちになったりと本当に不安定な日々でした。
彼から最初に言われた「どちらの決断をしても、りりちゃんと一緒にいたいから、しっかり話し合って二人で決めよう」
という言葉もあって、彼にはたくさん助けてもらいましたし、素直な気持ちもぶつけていました。
私は産みたい。でもそれで幸せになれるか不安だし、あなたの夢を壊すことも怖いと。
子供に対して、自分が親にしてもらってきたように愛情を注いで、何不自由なく生活できるようにしてあげられるかわからないと。
でもこれって彼や子供のことを思ってるように見えて、結局自分を守っただけだったなと今振り返ると思います。
もしいつか子供に対して、「あなたがいなければ私たちは夢を叶えられたかもしれない」
彼に対して「私のせいで彼は描いていた将来と違った生活をしていて、満足していないかもしれない」
そんな気持ちを抱くことも怖かったんだと思います。
本当に勝手でひどい人間だと自分を責める気持ちは今も変わらないです。
それでもこの1ヶ月は大好きなお酒も、アボカドも、お寿司も、生ハムも、赤ちゃんのために毎日我慢しました。
彼も一緒に「りりちゃんが食べないなら俺もいらないよ」と我慢してくれていました。
そんな1ヶ月だったのですが、今思えば幸せだな、嬉しいなと思うことも多かったです。
私のお腹には赤ちゃんがいる。そう思うだけで強くいられた気がします。
21歳になってすぐ妊娠を経験するなんて思ってもいませんでしたが、あの1ヶ月はきちんとママだったなと振り返ると思います。
中絶という選択をした私ですが、あの1ヶ月は、きちんと赤ちゃんのママで、赤ちゃんを愛おしく思っていたんだなと思います。
これは彼も一緒です。
中絶した方がいいと思う。
最初にそう言ったのは彼でした。
だけど何度も何度も話し合い、一緒に過ごしていく中で、最終的に一緒に育てようと決意まで固めてくれた彼。
この1ヶ月でしっかりパパになっていたんだと思います。
この先の手術前後のことはまた別の記事にしたいなと思っています。
中絶経験者の方の話を聞くと、「子供を愛おしいと思えなかった」などと仰ることも少なくないなと感じます。
だけどそれも間違いじゃないと思うんです。
「私がおかしいのかな?」
おかしいなんてことはないと思います。
その気持ちで子供を産んで、育てられる自信がない。
そう判断して中絶を選択することも含めて、間違いなんてことはないと思います。
中絶は権利です。
その選択をすることは誰からも責められるべきではないです。
それを原因に自分が責めてしまうことも違うかなと私は思います。
少し逸れてしまったりしましたが、私の1ヶ月はそんな感じでした。
彼と一緒に、赤ちゃんと一緒に過ごした1ヶ月は本当に貴重な時間でした。
私も彼も、いろんな意味で成長させてもらった1ヶ月だったかな、と思います。
こんなこと言う資格はないのかもしれませんが。
拙い文章でしたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。
幸せになること。
質問フォームやDMに、中絶を経験された方から「私なんかが幸せになることは許されるのでしょうか」「死んだ方がいいのではないかと思ってしまいます」「生きる価値がないです」など、自分を責める気持ちが書き込まれています。
私も手術を受けてすぐは、自分のしたことがあまりにも無責任で、どのようにその事実を受け入れ、向き合えばいいのかわかりませんでした。
私が笑って生きていていいの?
彼と幸せになろうとしていいの?
赤ちゃんはきっと私のことを恨んでる。
なのに私は生きようとしている。
本当に生きていていいの?
と日々悩んでいました。
そして精神的に不安定で、一日中泣いていました。
そんな時にフォロワーさんに
「あなたは赤ちゃんの分まで、2倍幸せになる必要があります。それがあなたにできることであり、やるべきことだと思います」
と言われました。
悩んでいた時の私にとっては本当に有難い言葉で、すごくすごく救われました。
あの時、この言葉をかけてもらっていなければ、未だにどのように現実と向き合えばいいかわからず、毎日泣いていたんだろうなと思います。
私なんかが生きていていいのかな。死ぬべきなのは私だったのに。
その気持ちがゼロになったわけではありません。
だけど、子供の命を奪うと決めた私にできることはそれなんだと言い聞かせることしかできません。
子供はきっと、私と彼の決断を尊重してくれていると、思い込むことしかできません。
中絶を選択した私のエゴであり、無責任な考え方なのかもしれません。
自分を守るためだけの言い訳にしか過ぎないのかもしれません。
だけどそれが、自分の気持ちを守ることに繋がるのなら、私は思い込むこと、言い聞かせることも必要だと思っています。
そしてもう一つ。
私にそうやって気持ちを打ち明けてくださる方々には共通して思うことがあります。
私はあなたからすると、ただのSNSで見つけた素性もわからない大学生かもしれません。私に出来ることなんて、その相談に対する答えを書き込むことしかないかもしれません。
だけど、私はあなたがどんな人であろうと、あなたにも幸せに生きてほしいと思っています。
私と同じ経験をしたなら、その事実を受け止め、背負い、向き合って生きてほしい。
そして赤ちゃんの分も幸せになってほしい。
この経験を含めた、あなたの人生を応援しています。
他人に言われる幸せを祈りますや、応援していますなんて、綺麗事にしか聞こえないかもしれません。
そもそも幸せの基準も難しいと思います。
でも私は、ラーメンをお腹いっぱい食べれて幸せ。恋人が好きだと伝えてくれて幸せ。ゆっくり趣味の時間が取れて幸せ。というように、本当に些細なことにも幸せを感じられるような人でありたいなと常々思っています。
これはあくまでも私の考えです。
価値観は人それぞれです。その中でも、これを読んでくださったあなたが、何かひとつでも多くの幸せを感じながら生きてくれることを私は祈っています。
人間誰しもが幸せに生きていいと思います。
素敵な人生を歩む権利があるはずです。
中絶の経験から、自分を責め続けるのではなく、現実を受け入れ、きちんと向き合って、素敵な人生を送ってくれる方々が増えることが、私がこの活動を通しての願いです。
みなさんの選択は間違いではないです。
正解でもないかもないかもしれないです。
だけど、間違いじゃないんだと信じることが必要だと私は思います。
私は、あなたの人生を心から応援しています。