qr_5zの日記

私の日記、そして発信したいことを記しています。

中絶-1

今回は私が最終的に中絶を決めた理由などなど、少し深掘りして書けたらなと思います。

 

時系列を整理すると

2021年5月4日 妊娠検査薬陽性

2021年5月13日  レディースクリニック受診

2021年5月24日  紹介先の産婦人科受診、前処置

2021年5月25日  手術

 

このような流れでした。

5/13にエコーで初めて赤ちゃんを見て、先生に中絶します。と伝えて紹介状を書いてもらったものの、なかなか中絶に踏み切れず、産婦人科の受診に1週間以上かかってしまいました。

 

彼とも何度も何度も話し合いました。

はやく病院に行かないと、手術が先延ばしにされるだけ。それもわかっていました。

 

だけど、どうしても赤ちゃんと離れることが怖くて、つらくて、現実に向き合いたくなくて、なかなか産婦人科に行くことができませんでした。

今日病院行くね。と彼に伝えても、結局行くことができないことが何度もありました。

 

ついに5/24

彼は予定があり夕方まで帰宅しません。私もやっと行かなきゃと決意をし、ひとり電車に乗りついに産婦人科を受診しました。

 

受付で紹介状を渡し、問診票と尿検査用カップを受けとりました。

自分の名前、妊娠の有無、その次に『妊娠継続希望・中絶希望』のチェック欄がありました。

私はその欄に印をつけることができませんでした。

手が震えて上手く字も書けない。

そんな状態でした。

 

なかなか問診票を持ってこない私に受付の方が「大丈夫ですか?空欄でも大丈夫ですよ。先生と相談してみましょう」と声をかけてくださって、問診票を出すことができました。

 

お腹の大きいお母さんと同じ待合室

母子手帳をもつお母さんの隣に私

すごくつらい空間だったなと思います。

 

私はこのお母さん達とは違う。

私はお母さん失格。

人間として何か欠落してるのかも。

色んなことを考えながら名前が呼ばれるのを待ちました。

 

 

診察室に入ると、男性の先生、女性の看護師さんがいました。

まず紹介状を確認して、内診室へ移動。

約10日振りに赤ちゃんを見ました。

やっぱり愛おしく思えました。

 

その場でエコー写真を印刷して下さって、手渡して下さりました。

「これね、あなたの赤ちゃんよ」

初めてエコー写真をもらいました。

すごく嬉しかったです。

 

f:id:qr_5z:20210927104838j:image

 

まだ1センチくらいしかない命

心臓が動いてるんです。

愛おしくて仕方なかったです。

 

内診が終わって、先生から「中絶希望?継続希望?」と聞かれて、まだ決断できていないことを伝えました。

すると「それ決めてから来ないとダメ。何もできないじゃん。」と言われました。

たしかにそうなんです。わかっていました。

決断できていないままに受診した私も悪いと思います。

だけどそんな言い方されたことに驚いてしまいました。怒られてるって思いました。

 

しばらく悩みましたが、もう後戻りできない。決めなきゃ。という焦りが凄くて、「すみません。中絶します。」と伝えました。

 

「わかりました。今夜と明日は空いてますか?」と先生に聞かれたので、

「空いてます。」と伝えました。

 

「そしたら今夜前処置、明日手術で。もう7週だし、はやめにしないとあなたにも負担がありますので」

 

え?今夜?明日?

理解がどうしてもどうしても追いつかなくて、返事ができませんでした。

いいですね?の先生の確認に「はい」としか答えられませんでした。

 

そんなにはやく赤ちゃんとの別れが来るなんて、ただでさえ受け入れるのに時間がかかるのに、心の準備も何もできていないし、彼にも何も伝えられていないのに。大丈夫?本当に?

すごく気が動転していたなと思います。

 

今でもここで、もっと先にしてください。時間をください。とちゃんと言えていればよかったなと思います。後悔しています。

赤ちゃんとの別れについて考える時間が欲しかった。彼と再度話し合う時間が、向き合う時間が、欲しかったです。

結果は同じだったかもしれませんが、もっと時間があればと今でも思ってしまいます。

 

その後、採血の時看護師さんと2人でお話する時間をいただきました。

 

その時に泣いている私に対して

「まだお互い学生さんなの?人生って思ったよりどうにでもなるからね。もう一度よく考えてみて。私はあなたたちの事情は何も知らないんだけどね。中絶に来るお母さんはいるけど、後悔するなら中絶は選択しないほうがいいよ。今夜までならキャンセルできるから、もう一度よく考えてみてね」

泣きながらそんな話をして下さりました。

涙が止まらなかったです。

誰かに相談できれば、両親に助けを求められたら、何か変わるかもしれない。

この時は本当にそう思っていました。

それくらい、明日が、夜が、きてほしくなかったです。

今でもこの看護師さんの言葉を思い出すだけで涙が出てきます。

 

病院からの帰り道、エコー写真を握りしめながら彼に電話をして、明日手術になったからと伝えると彼も驚いていました。

夕方に帰るからまた話し合おう。

そう言って電話は切れました。

 

気持ちの整理ができず、帰りの電車でもずっと泣いていました。帰宅してからもエコー写真を見ながら泣き続けていました。

 

 

少し長くなってしまったのでこの続きはまた書きます。

 

この日のことは鮮明に覚えていて、ふと思い出すとつらくて悲しい気持ちになります。

今でも涙が出てきます。

赤ちゃんはこの日の私を見てどう思うだろう。

 

看護師さんに後悔しないように、と言われたのに、今でも後悔ばかりです。

 

この選択は正しかったのかわからなくなります。

 

そして看護師さんは、私にとって初めて「この子を産んでいい」と言ってくれた人だった気がします。

勘違いというか、思い込みかもしれませんが、それがすごくすごく嬉しかったです。

 

この子は誰にも知られずに、望まれずに、消えてしまうんだ。と思っていた私にとって、初めて産んでいいと、赤ちゃんの存在を認めてくれて、産まれることを望んでくれた人だと思いました。

大袈裟かもしれませんが、孤独でつらかった私にとっては本当に嬉しく、大きな出来事だったと感じます。

 

先生は無愛想な人で少し怖かったのですが、この看護師さんのいる、この病院を選んでよかったと私は心から思いました。

 

またまた長くなってしまいすみません。

拙い文章をここまで読んでくださりありがとうございます。